※「すずらん」と「すいせん」は姉妹船(同型船)なので、客室や船内設備は同じです。ここでは主に「すずらん」の画像を使って紹介しています。

新日本海フェリー「すずらん」「すいせん」の客室は、個室のスイート、デラックスA、ステートAと半個室のツーリストS、大部屋のツーリストAの5クラスあります。ここではツーリストSを紹介します。

ツーリストSは、同社では「らいらっく」「ゆうかり」から導入された一段ベッドの半個室で、舞鶴~小樽航路の「あかしあ」「はまなす」や、敦賀~新潟~秋田~苫小牧航路の「らいらっく」「ゆうかり」ではドアがなくカーテンの目隠しのみだったものが、出入口にドアが付くようになったのが特徴。

ツーリストSの区画。広めの通路の両側に各個室が並びます。

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占有スペース(完全個室とは言えないため、このように表記しています)には、枕、シーツ、キルケットが備わる一段ベッドと、脇にベッド同じくらいの幅のスペースがあります。

ベッドの枕元壁面には、100V電源コンセント付きの照明が、側面の壁には小さい荷物棚と衣類や荷物掛けに使えるフックが備わります。

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ベッド脇の占有スペースには荷物を置く棚があり、床にはキャリーバッグやバイクのパニアケースを置くこともできます。手前の手すりはタオル掛けにも使えます。

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足元側には壁掛け液晶テレビがあり、リモコン操作で視聴が可能。

音声は、枕元の照明の隣にあるイヤホンジャックを利用します。
イヤホンを持ち合わせていない場合は、案内所でレンタルできます。

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入口ドアは、閂(かんぬき)が付いていて室内からのみ施錠できるもので、外側から施錠することができますが、外側から施錠をすることはできませんでした。

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就航後約20年ほど、占有スペース(完全個室とは言えないため、このように記載しています)にいないときは施錠できず防犯面での心配がありましたが、現在は外側からも施錠可能な電子錠が取り付けられています。

下の写真は、グループ会社の東京九州フェリー「はまゆう」「それいゆ」のもので、「すずらん」「すいせん」にも同様のものが設置されており、乗船券に印刷されたQRコードを、上部のセンサーにかざすことでドアの施錠を行います。

施錠できるようになったとは言え、新潟~小樽航路の「らべんだあ」「あざれあ」や、グループ会社である東京九州フェリーの「はまゆう」「それいゆ」と違い、ドアの上下部分は空いており、完全な個室ではないため、貴重品は常に身に付けるか、貴重品ロッカーやコインロッカーに預けるようにしたほうが良いでしょう。