※「さんふらわあかむい」と「さんふらわあぴりか」は姉妹船(同型船)であるため、客室や船内設備は同じです。ここでは主に「さんふらわあぴりか」の画像を使って紹介しています。
「さんふらわあかむい」「さんふらわあぴりか」は、大洗港(茨城県)~苫小牧港(北海道)航路の深夜便「さんふらわあしれとこ」「さんふらわあだいせつ」の代替船として2025年に就航した株式会社商船三井さんふらわあのフェリーです。
関西~九州航路の「さんふらわあくれない」「さんふらわあむらさき」に続く、LNG燃料を主に使用する高推進率エンジンを搭載しているのが一番の特徴で、斜め向かい風から受ける揚力を推進力として活用する船首の独特な形状「ISHIN船型」(※1)や、船首喫水上部に付けた省エネ装置「ステップ(Spray Tearing Plate)」(※2)等の技術を採用することにより、従来船に比べてCO2の排出量を約35%抑えることを可能としています。
※1 大型風防により、船首・船側方向からの風圧を低減するとともに風の流れをスムーズにし、斜め向かい風を推進力として利用する船型
※2 船首喫水上部の左右に小型構造物を取り付け、風波やうねりによる抵抗を左右に分散・拡散させて燃費を向上させる内海造船の特許技術
丸で囲んでいるのが「ステップ(Spray Tearing Plate)」
旅客面では、従来船がデラックスルーム2室以外の客室すべてが相部屋だったものが、時代のニーズにあわせ、全室を個室化し、また、客室階層と自家用車やバイクを駐車する車両甲板を同じ階層に配置したバリアフリー構造としているのが特徴です。
船の発着時間は、苫小牧行きが、大洗港 1:45発 → 苫小牧西港 19:45着
大洗行きが、苫小牧西港 1:30発 → 大洗港 19:30着
となっており、従来船と変わりありません。首都圏在住だと、仕事が終わってから家を出ても船の出航に間に合い、北海道旅の帰路の利用だと、現地滞在時間が増えるのが利点です。
徒歩乗船する人には従来船から特に変わりありませんが、新造船「さんふらわあかむい」「さんふらわあぴりか」は、旅客の車両を駐車する車両甲板が上階層に配置されているため、下層の大型トラックの下船が進まないことには下船することができません。船会社ではおおむね1時間程度としていますので、宿の到着時間や車中泊場所の選定等の下船後の予定は、船内での待機時間を見込んだ上で計画したほうが良いでしょう。
「さんふらわあかむい」「さんふらわあぴりか」の船内の様子は、以下ページで詳しく紹介しています。
・さんふらわあかむい、ぴりか(客室)※近日公開
・さんふらわあかむい、ぴりか(飲食設備)※近日公開
・さんふらわあかむい、ぴりか(浴室等)※近日公開
・さんふらわあかむい、ぴりか(パブリックスペース1)※近日公開
・さんふらわあかむい、ぴりか(パブリックスペース2)※近日公開
全長 | 199.4m |
全幅 | 28.6m |
総トン数 | 15,512t |
旅客定員 | 157名 |
車両積載台数 | 乗用車50台、トラック155台 |
造船所 | 内海造船因島工場 |